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大学とキャンパス

大学進学に伴い東京に子供が出て行って早5年めである。 2年前には下の子まで出て行った。 二人とも東京にいる。 かつて自分が住んでいた東京に長男と次男が住んでいる。 そこで曲がりなりにも生活していることがなんとも不思議だ。 学生時代の事をどうしても思い出す。 当時、特に高校の頃はいろんな理由があって勉強に専念できる環境ではなく、 アドバイスをしてくれる大人も少なく、 大学進学という点では全く運に見放されており、不本意な学校に行くことになった。 何が不本意だったのかというと、それは学力とか偏差値とかの話じゃない。 不本意なのはキャンパスである。 私はどうしてもキャンパスのある学校に行きたかった。 他の大学が羨ましかった。 ビル街の中に事務所のようにポツンとある校舎ってのはなんとも 盛り上がりにかけるのである。 学校に行きたい気持ちも愛校心も私には芽生えなかった。 学校への愛は今も全く無い。 おかげで成績は最低ライン。 だから就職には本当に苦労した。 というわけで、長男や次男が大学進学を考える時期には何度か東京に遊びに行かせた。 または連れて一緒に少しまわった。 自分がこれから生活するかもしれない場所を見せてイメージさせるってのは モチベーションをあげるために非常に効果的なのだ。 作戦は結果的にとてもうまくいった。 何も言わなくても俺はここに行くと勝手に本人たちが決めて頑張り始めた。 二人とも都心にありながら広いキャンパスを有する学校に入ることが出来た。 木々があり、歴史のある校舎があり、創始者の銅像があるような学校だ。 そして大掛かりな新歓があって巨大な学祭がある。 実に羨ましい。 いまだに羨ましい。 羨ましいので学校を夫婦で見に行ったりしてる。 木陰の下のカフェテラスだの学食だのを見てさらに羨ましい。 自分の夢を子供に託すとかいうけど、そんな気持ちは実はあまりない。 そんなのがあったらこんなに羨ましがってない。 自分が見ることのできなかった景色を見せたいなと漠然と思っていただけだ。 ただ、結局そんなものを託しても自分で見るわけじゃないので、 なんとも微妙な気もしますが、まあ子供が楽しんでくれてるなら嬉しいんだよ。