数年前から「浜松に名物を作ろう」という動きがある。
浜松は、働く人の３０％が工場勤めという地味な街である。
美味い店よりも、量が多くて安い店が流行る街である。
本当は名物なんて無いような気がするのだが、何も無いのも寂しいし、一つぐらい何か名物が出来て欲しいよ。
よく候補にあがるのは次のものだ。
養殖場が近くにあるからやたらと店は多い。蒸しの関東風、焼きの関西風のみならず、キョウトク丸水や坂東太郎などのブランド鰻や、珍しい青鰻の店もあるし、天然鰻なんてものも食べられる店も何軒かある。しかし野田岩、いば昇クラスの名店は無い。
「鰻佃煮」
実は密かにこれが一番美味いと思っている。鰻の佃煮は実に手間隙が掛かる料理である。大振りの鰻を山椒とタレでことことひたすら煮込む。長時間煮込んだ鰻は旨みとタレがぎゅっと詰まり驚くほど小さくなってしまう。店の人にしたらやりきれない料理だそうだ。見た目とコストのバランスが悪過ぎる（笑。しかしこれ酒の肴にもいいし、熱々のご飯に載せるとたまんないのよね。特に三方原霊園前の鰻屋にある佃煮が最強だ。詰まった身ときつめの山椒の香りがたまんない。
「浜納豆」
生粋の浜松生まれながら、いつしかドマイナーな食品になってしまった。浜松の30歳以下の人のほとんどは、見たことすらないんじゃないか？味はチーズと納豆の間というか非常に微妙だ。見た目もヤギのウ○コそっくりでこれまた微妙だ。ただし熱々のご飯に載せるとうまいんだな、これ。
「遠州焼き」
お好み焼き。具が他地方の人たちから見ると、異質極まりないらしい。なんしょ『たくわん』入りですから。あとは葱どっさりがポイントか。これをペラペラに焼いて醤油で食う。どっちかというとチヂミに近い種類なのかもしれない。酒には合うよ。駄菓子屋中心に食べられてきたのだが、近年こうした店のおばちゃんたちの高齢化が著しく、店がどんどん潰れてるよ。最早絶滅寸前だ。月島みたいに一箇所に集めて何とか盛り上げてやらないとなくなっちまうよ。
「餃子」
餃子都市として全国に認知されている宇都宮市。そことほぼ同じ数の餃子屋が浜松にはあるという。戦後に焼け野が原になった浜松では、闇市で主に食されていたのがこの餃子である。キャベツ等の野菜中心の餡、付け合せの「ゆでもやし」が特徴だ。戦後の食糧難で肉が手に入らず、苦肉の策として野菜で増量したのだという。有名店は池袋餃子スタジアムにも入ってる浜北の「石松」。私の中国人の友達は、久しぶりに浜松に来て私の顔を見るなり「浜松の餃子が食べたい。どこでもいいから早く連れてって！」とせがんだ。「んなもん中国でも食えるだろ？」と聞いたら中国の餃子は肉しか入ってないから不味いからいらないそうだ（笑。野菜たっぷりの浜松の餃子が俺は何よりも恋しいよと言ってた。変な人だ（笑）。
「カレー」
なぜか浜松にはインド人、ネパール人、スリランカ人らが経営する料理屋が多い。どの料理屋もメインはカレーである。レストラン風でもホテル風でも洋食屋風でも蕎麦屋風でもないインド的なカレー屋がこれだけ多い町も珍しいと思う。どこも高レベル。ただしどこも閑古鳥が鳴いている（涙
だから浜松人は味音痴と言われるんだよね。
「ブラジル料理」
自動車バイク産業を支えるブラジル人はいまや1万五千人である。ブラジル人なんて珍しくもなんとも無い。だから浦和のエメルソンがお忍びで遊びに来ても誰も気が付かない（笑。ブラジルの人気アーティストが東京で公演せずにアクトだけで公演して帰っちゃう。当然料理屋はある。もちろんシェラスコ＆フュージョアーダ。あちこちにあるブラジル人向け食材店に並んでる惣菜もまた美味い。ちと塩辛いけどね。
ブラジル系パン屋さんもあったりする。しかし残念ながら日本人との交流はきわめて少なく、店も完全にブラジル人コミュニティ向けで、けっこう敷居は高い。慣れたらどってことないけどね。「すっぽん」
浜名湖周辺では鰻よりも収益性が高く、生産に励む業者多し。でも関東方面に出荷されちゃうから食べられる店が少ねぇよぉ。ちなみに浜名湖周辺では、4人一組で1万2千円程度で「すっぽんづくし」が食べられます。当然ですが店内にはお年寄りだらけ（笑
「生しらす」
通常釜ゆでされるシラスを生のままで。そのつるりとした食感、何とも言えない潮臭さが冷酒に合う。しかし近年黒潮の流れが変わり不漁続きで地魚に強い飲食店にもなかなか入荷しない。ミニマムなお魚なので全く日持ちがしない。産地でなければ食べられない地元ならではの贅沢品なのだが。
「もちがつお」
船上で頭をぶっ叩き水で〆たカツオは、身がひき締りプリプリとまるで餅の如き独特の食感になる。たった10時間しかその食感は持たない。それを過ぎれば「普通のかつお」。遠州の居酒屋では老若男女問わず熱狂的なファン多し。生しらす同様に不漁続き。今年も食べられそうに無い（涙）。こんだけ流通量が少ないと名物にならねぇよ。
浜松は、働く人の３０％が工場勤めという地味な街である。
美味い店よりも、量が多くて安い店が流行る街である。
本当は名物なんて無いような気がするのだが、何も無いのも寂しいし、一つぐらい何か名物が出来て欲しいよ。
よく候補にあがるのは次のものだ。
「鰻」
養殖場が近くにあるからやたらと店は多い。蒸しの関東風、焼きの関西風のみならず、キョウトク丸水や坂東太郎などのブランド鰻や、珍しい青鰻の店もあるし、天然鰻なんてものも食べられる店も何軒かある。しかし野田岩、いば昇クラスの名店は無い。
「鰻佃煮」
実は密かにこれが一番美味いと思っている。鰻の佃煮は実に手間隙が掛かる料理である。大振りの鰻を山椒とタレでことことひたすら煮込む。長時間煮込んだ鰻は旨みとタレがぎゅっと詰まり驚くほど小さくなってしまう。店の人にしたらやりきれない料理だそうだ。見た目とコストのバランスが悪過ぎる（笑。しかしこれ酒の肴にもいいし、熱々のご飯に載せるとたまんないのよね。特に三方原霊園前の鰻屋にある佃煮が最強だ。詰まった身ときつめの山椒の香りがたまんない。
「浜納豆」
生粋の浜松生まれながら、いつしかドマイナーな食品になってしまった。浜松の30歳以下の人のほとんどは、見たことすらないんじゃないか？味はチーズと納豆の間というか非常に微妙だ。見た目もヤギのウ○コそっくりでこれまた微妙だ。ただし熱々のご飯に載せるとうまいんだな、これ。
「遠州焼き」
お好み焼き。具が他地方の人たちから見ると、異質極まりないらしい。なんしょ『たくわん』入りですから。あとは葱どっさりがポイントか。これをペラペラに焼いて醤油で食う。どっちかというとチヂミに近い種類なのかもしれない。酒には合うよ。駄菓子屋中心に食べられてきたのだが、近年こうした店のおばちゃんたちの高齢化が著しく、店がどんどん潰れてるよ。最早絶滅寸前だ。月島みたいに一箇所に集めて何とか盛り上げてやらないとなくなっちまうよ。
「餃子」
餃子都市として全国に認知されている宇都宮市。そことほぼ同じ数の餃子屋が浜松にはあるという。戦後に焼け野が原になった浜松では、闇市で主に食されていたのがこの餃子である。キャベツ等の野菜中心の餡、付け合せの「ゆでもやし」が特徴だ。戦後の食糧難で肉が手に入らず、苦肉の策として野菜で増量したのだという。有名店は池袋餃子スタジアムにも入ってる浜北の「石松」。私の中国人の友達は、久しぶりに浜松に来て私の顔を見るなり「浜松の餃子が食べたい。どこでもいいから早く連れてって！」とせがんだ。「んなもん中国でも食えるだろ？」と聞いたら中国の餃子は肉しか入ってないから不味いからいらないそうだ（笑。野菜たっぷりの浜松の餃子が俺は何よりも恋しいよと言ってた。変な人だ（笑）。
「カレー」
なぜか浜松にはインド人、ネパール人、スリランカ人らが経営する料理屋が多い。どの料理屋もメインはカレーである。レストラン風でもホテル風でも洋食屋風でも蕎麦屋風でもないインド的なカレー屋がこれだけ多い町も珍しいと思う。どこも高レベル。ただしどこも閑古鳥が鳴いている（涙
だから浜松人は味音痴と言われるんだよね。
「ブラジル料理」
自動車バイク産業を支えるブラジル人はいまや1万五千人である。ブラジル人なんて珍しくもなんとも無い。だから浦和のエメルソンがお忍びで遊びに来ても誰も気が付かない（笑。ブラジルの人気アーティストが東京で公演せずにアクトだけで公演して帰っちゃう。当然料理屋はある。もちろんシェラスコ＆フュージョアーダ。あちこちにあるブラジル人向け食材店に並んでる惣菜もまた美味い。ちと塩辛いけどね。
ブラジル系パン屋さんもあったりする。しかし残念ながら日本人との交流はきわめて少なく、店も完全にブラジル人コミュニティ向けで、けっこう敷居は高い。慣れたらどってことないけどね。「すっぽん」
浜名湖周辺では鰻よりも収益性が高く、生産に励む業者多し。でも関東方面に出荷されちゃうから食べられる店が少ねぇよぉ。ちなみに浜名湖周辺では、4人一組で1万2千円程度で「すっぽんづくし」が食べられます。当然ですが店内にはお年寄りだらけ（笑
「生しらす」
通常釜ゆでされるシラスを生のままで。そのつるりとした食感、何とも言えない潮臭さが冷酒に合う。しかし近年黒潮の流れが変わり不漁続きで地魚に強い飲食店にもなかなか入荷しない。ミニマムなお魚なので全く日持ちがしない。産地でなければ食べられない地元ならではの贅沢品なのだが。
「もちがつお」
船上で頭をぶっ叩き水で〆たカツオは、身がひき締りプリプリとまるで餅の如き独特の食感になる。たった10時間しかその食感は持たない。それを過ぎれば「普通のかつお」。遠州の居酒屋では老若男女問わず熱狂的なファン多し。生しらす同様に不漁続き。今年も食べられそうに無い（涙）。こんだけ流通量が少ないと名物にならねぇよ。
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