金原明善とミシシッピ

8月の日記に書いたのだけど、
子供の夏休みの宿題の手伝いで天竜川の堤防を調べた。

二人で歩き回って写真撮ったり、図書館で調べものしたりして、
子供と「昔の人はすげぇなぁ」と改めて感心した。

代表的なのは金原明善だろう。
私財をなげうって堤防を作るだけでは飽き足らず、洪水の発生源である山々に植林する事が重要だ、と今度は山に篭って植林活動に力を全てを注ぎ亡くなった。

とんでもないエネルギーの持ち主である。

ニューオリンズには金原明善がいなかった。

もちろん何度もあった過去の洪水への対策に、堤防工事が予定されていたようだ。

しかし、財源が無くて進捗最悪だったようだ。危ない、危ないとはずっと言われていたらしいが、結局こうなってしまった。

最悪なのは共和党の議員の中に「どうせ洪水は起こるのだから工事なんて無駄だ」と発言してた人間もいたらしい。更に洪水後も同様の発言をし、顰蹙を買っているらしい。最悪である。

ただし。
今回の災害はミシシッピ川の氾濫だけじゃない。

高潮による被害もあったわけだ。
これ、私の住む町で起こった場合には、相当まずい状況になるなと思われる。

近年、特に遠州浜のいわゆる中田島砂丘が目に見えて小さくなってる。天竜川上流のダム整備による砂土の減少では無いか、慢性的な西からの強風により砂が飛散したのではないかと諸説あるが、根本原因はわからない。

とにかく浜から海までの距離がどんどん近くなっている。去年の台風の時には、高潮により砂丘内に巨大な湖が出現し、遠州浜の住人を中心に危機感をつのらせていた。

砂丘の北側からJRのあたりまでの地域は、もともと天竜川や馬込川などの河口や河川敷にあたったような地域である。

お世辞にも地が高いところとは言えない。

子供とは、このあたりの古い屋敷の写真もたくさん撮ったのだけど、1m近く石垣を積んだ上に立ち並ぶ昔からの集落があったり、竹やぶや木を中心に盛り上がった土地の上に出来た集落などがやはり多かった。昔の人はこうやって生き延びてきたのである。

逆に言えば、この石垣の下の部分というのは水没する可能性のあるラインだということかもしれない。

どちらにしろこうした土盛りした場所以外は、一旦水が入ってきたら、確実に水没する可能性が高い。

カトリーナは他人事ではない。

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